パノラマボックス展は、愛知県長久手市にあるジブリパークの「ジブリの大倉庫」内、企画展示室で開催されていますよ。
2026年7月8日(水)から始まった新しい企画展示で、宮﨑駿監督が手がけた31点のパノラマボックスをじっくりのぞきこめる空間になっています。
初めてジブリパークを訪れる方だと、「大倉庫のどのあたりにあるの?」「他の展示と迷いそう」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、パノラマボックス展の具体的な場所を中心に、鑑賞のポイントやチケットの条件まで、ゆっくりご案内していきますね。
パノラマボックス展はどこにある?答えは「ジブリの大倉庫」企画展示室
パノラマボックス展の会場は、ジブリパーク5エリアのひとつ「ジブリの大倉庫」の中にある企画展示室です。
ジブリパークは愛・地球博記念公園(愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533-1)内にあり、大倉庫はそのメインエリアとも言える存在ですね。
企画展示室は、これまでも季節ごとにテーマを変えて展示替えが行われてきた場所です。
たとえば以前は、映画のポスター原画や絵コンテを紹介する企画展が開かれていた時期もあり、2026年7月8日からはこの一角がパノラマボックス展として一部リニューアルされました。
展示空間は『君たちはどう生きるか』に登場する“時の回廊”をモチーフにしていて、ずらっと並んだ窓をひとつずつのぞきこむ形式になっています。
窓は子ども目線の高さに設定されているので、大人の方は少し腰をかがめて見る場面が多いかもしれません。
これは筆者としては、大人にも子どもにも同じ目線で楽しんでほしいという作り手の思いが表れているように感じました。
パノラマボックスとは?なぜ奥行きのある絵に見えるのか
パノラマボックスとは、箱の中に描かれた絵をのぞきこむと、映画のワンシーンのような奥行きのある風景が広がって見える仕掛け絵箱のことです。
正面から見ると一枚の絵のように見えますが、実際には背景画やキャラクターが別々の紙に描かれ、箱の中に何層にも分けて配置されています。
この仕組みは、セルアニメーション制作で使われる「マルチプレーンカメラ」の技法に近いものです。
セルと背景画のあいだに間隔をあけて多層に重ね、それを撮影することで二次元の絵に奥行きを生み出す手法ですね。
三鷹の森ジブリ美術館の同種の展示では透明なガラス板に絵のパーツが組み込まれていますが、今回のパノラマボックス展では宮﨑監督が子どもの頃と同じように、ガラス板を使わずすべて紙で制作したそうです。
ここは筆者としてもとても興味深く感じた点です。
ガラス板を使えば、より精密な角度調整や耐久性のある展示が可能になるはずですが、あえてそれを選ばなかったのではないかと考えられます。
宮﨑監督にとってパノラマボックスは、もともと子どもの頃に紙を切り抜いて遊んだ工作の記憶に根ざしたものだったのではないでしょうか。
だからこそ、ガラスという“完成された道具”ではなく、紙という手を動かして作る素材にこだわったのだと、筆者としては推察しています。
紙特有の柔らかな質感や、切り口のわずかな揺らぎが、逆に手作りらしい温かみを生んでいるようにも感じられますね。
紙を切り抜いて幾層にも重ねた空間は、見る角度を少し変えるだけで景色がガラリと変わるのも大きな魅力だと感じます。
展示されている31点はどんな作品?宮﨑駿監督が約3年かけて制作
企画展示室で見られる31点のパノラマボックスは、すべて宮﨑駿監督による描き下ろしです。
『風の谷のナウシカ』から最新作『君たちはどう生きるか』(2023年公開)までの長編アニメーション作品をはじめ、三鷹の森ジブリ美術館とジブリパークでしか上映されていない短編作品、さらにオリジナルの新作を題材にした作品まで並んでいます。
制作は『君たちはどう生きるか』の制作終盤から始まり、ジブリパークのために約3年をかけて手がけられたとのことです。
2026年7月7日(火)に行われた記者会見(本記事では複数の報道機関によるレポートをもとにしています)で、宮崎吾朗監督はこの展示が生まれた経緯について語っていました。
宮﨑駿監督がジブリパークの建設そのものにはあまり関わっていなかった中で、「自分の爪痕を残したい」という思いから「作ってやる!」と手がけることになった、と振り返っていたそうです。
こうした経緯を知ると、単なる展示物としてではなく、宮﨑監督ご自身の“遊び心”がそのまま形になったものとして眺めると、また違った味わいがあるように思いますね。
個人的には、『風の谷のナウシカ』の腐海の描写を思い出しました。
『もののけ姫』のシシ神の森なども含め、宮﨑監督は長年にわたって「奥行きのある森」を繰り返し描いてきたように感じます。
平面のスクリーンの中に幾重にも重なる緑を描き続けてきた監督が、実際に幾層もの紙を重ねて立体を作る、という今回の手法にたどり着いたのは、決して唐突な思いつきではないのではないでしょうか。
これまでの作品づくりの延長線上にあるように、筆者としては感じています。

同じ記者会見で宮崎吾朗監督は、おすすめの鑑賞方法として「本当に面白いのは窓の中に頭を突っ込むような見方をすると、空間が広がってくるところ」と話していました。
大人は中腰になったりしゃがんだりして楽しんでほしい、とも紹介していましたよ。
なお、この展示についての宮﨑駿監督ご本人のコメントは、今回確認できた報道の範囲では紹介されていません。
経緯や見どころはいずれも宮崎吾朗監督からの発言をもとにしたものである点は、先にお伝えしておきますね。
個人的には、この“のぞき込む姿勢そのもの”が体験の一部になっているのがユニークだと感じます。
写真だけでは伝わらない立体感を、ぜひ自分の目と体で確かめてみてほしいですね。
同じ大倉庫内でほかに楽しめる展示は?
パノラマボックス展があるジブリの大倉庫では、同じ2026年7月8日から短編映画『魔女の谷の夜』の上映も、企画展示室とは別の「映像展示室オリヲン座」で始まりました。
パーク内のエリア「魔女の谷」を舞台にしたジブリパーク発オリジナル短編で、監督は宮崎吾朗監督と山下明彦監督のお二人、上映時間は約14分です。
パノラマボックス展を見たあと、時間があればオリヲン座にも足を延ばしてみると、同じ大倉庫内での過ごし方に幅が出そうですね(作品の詳しい内容は別記事でご紹介していますので、気になる方はそちらもあわせてご覧ください)。
また、企画展示室にある「ジブリがいっぱい展」も同時期にリニューアルされ、スタジオジブリの設立に関わった鈴木敏夫プロデューサーにまつわる展示が新たに加わっています。
具体的な展示物の内容までは今回確認できた情報の範囲では分かりませんでしたが、鈴木プロデューサーの仕事にまつわる資料や品々が並んでいるようです。
パノラマボックス展だけを目当てに行っても、周辺の展示替えによって当日の見どころが増えているのは、リピーターにとってもうれしいポイントだと感じます。
鑑賞に必要なチケットは?入場条件と料金を確認しておこう
パノラマボックス展を鑑賞するには、ジブリの大倉庫に入場できるチケットの予約が必要です。
対象となるのは以下の3種類です。
- ジブリパーク 大さんぽ券プレミアム
- ジブリパーク 大さんぽ券スタンダード
- ジブリパーク ジブリの大倉庫
料金は時期や大人・子どもの区分によって変動するため、この記事では一律の金額を断定的に書くのは控えますね。
最新の料金・区分については、必ず公式サイトやBoo-Wooチケットの販売ページでご確認ください。
2026年7月6日(月)時点の情報では、8月入場分まで販売中で、9月入場分は7月10日(金)14:00に発売開始とされていました。
チケットはBoo-Wooチケットなどで販売されていますが、販売状況や発売日は変動する可能性があるため、実際の予約前には必ず公式サイトなど最新情報をご確認くださいね。
なお、チケットの正式名称は上記の3種類で報道されていますが、細かな表記が公式サイト上で更新される可能性もあります。予約の際は、公式ページの名称と照らし合わせながら選ぶと安心ですよ。
考察:パノラマボックス展が持つ意味と、大倉庫という場所の面白さ
ここからは筆者としての見方を少し書かせてくださいね。
パノラマボックス展の面白さは、単に「新しい展示が増えた」という話にとどまらないと感じています。
宮﨑駿監督がジブリパークの建設に直接は携わらなかった、という記者会見での発言は、少し意外に思う方もいるかもしれません。
テーマパークという“遊具的な空間”よりも、映画づくりに軸足を置いてきた監督らしい距離の取り方だったのかもしれませんね。
その中で「自分の爪痕を残したい」という思いから生まれたのが、子どもの頃の紙工作の記憶に立ち返ったパノラマボックスだった、というのは、長年ジブリ作品を読み解いてきた者としてはとても納得感のあるエピソードでした。
映画のスクリーンという“平面”の中に奥行きを作り続けてきた監督が、最後にたどり着いたのが、まさに立体的にのぞきこむ箱だった、という流れには、作り手としての一貫性を感じます。
こうした「奥行きへのこだわり」は、これまでの長編作品の随所にも見られるように思います。
だからこそパノラマボックス展は、過去の作品を知っている方ほど、ふとした瞬間に見覚えのある景色を発見できる仕掛けになっているのではないかと考えられます。
今後の見通しについても少し触れておきますね。
企画展示室は季節ごとに展示替えが行われてきた実績があります。
そのため、パノラマボックス展も期間限定で終了し、別の企画へ切り替わっていく可能性は十分に考えられます。
気になる方は、公式サイトやSNSでの終了時期のアナウンスを見逃さないようにしておくと安心だと思いますよ。
まとめ
パノラマボックス展は、ジブリパークの「ジブリの大倉庫」企画展示室で、2026年7月8日から開催されています。
宮﨑駿監督が約3年かけて手がけた31点の絵箱を、窓からのぞきこむようにして鑑賞するスタイルが特徴です。
鑑賞には、ジブリの大倉庫に入場できるチケット(大さんぽ券プレミアム・大さんぽ券スタンダード・ジブリの大倉庫のいずれか)の予約が必要になります。
初めて訪れる方は、企画展示室の場所と、窓をのぞきこむという鑑賞スタイルをあらかじめイメージしておくと、当日の動きがぐっとスムーズになるはずですよ。
よくある質問
パノラマボックス展はジブリパークのどのエリアにありますか?
ジブリパーク5エリアのうち「ジブリの大倉庫」内の企画展示室にあります。パーク内の他のエリア(青春の丘やもののけの里など)ではなく、大倉庫の中の一角である点を押さえておくと迷いにくいですね。
パノラマボックス展を見るのに追加チケットは必要ですか?
追加チケットは不要ですが、ジブリの大倉庫に入場できるチケット(大さんぽ券プレミアム・大さんぽ券スタンダード・ジブリの大倉庫のいずれか)の予約が前提になります。大倉庫に入れるチケットさえあれば、その中で鑑賞できる展示のひとつという位置づけですね。料金は変動する可能性があるため、最新は公式サイトでのご確認をおすすめします。
パノラマボックス展はいつからいつまで開催されていますか?
2026年7月8日(水)から始まった企画展示です。終了時期については、この記事の情報時点では明確なアナウンスがされていません。企画展示室はこれまでも季節ごとに展示替えが行われてきているため、公式サイトやSNSでの最新情報を確認しておくと安心ですよ。

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