パノラマボックス展のネタバレ注意!展示内容や仕掛けを詳しく紹介

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緑色の扉が並ぶ通路で、来場者が小さな覗き窓をスライドさせてパノラマボックスをのぞき込んでいる様子

結論からお伝えすると、パノラマボックス展は宮﨑駿監督が約3年半かけて手がけた紙の絵箱31点を、緑の扉越しにのぞき込む体験型展示です。

2026年7月8日からジブリの大倉庫の企画展示室で公開されており、これから知りたい方のために展示の仕掛けと見どころを詳しくご紹介しますね。

目次

パノラマボックス展とは?会場の仕掛けから紹介します

パノラマボックス展は、箱の中をのぞくと奥行きのある風景が広がる「絵箱」を鑑賞する展示ですよ。

会場に足を踏み入れると、まず目に入るのが緑色の扉がずらりと並んだ通路なんです。

この空間、実は映画『君たちはどう生きるか』に登場する「時の回廊」をイメージしてデザインされているんですね。

扉の中央には小さなスライド式の覗き窓があって、自分の手でそっと開けると、そこに新しいジブリの世界が広がっている仕掛けになっています。

まるで映画の中でヒミと眞人が扉を開けて未知の世界をのぞいていた、あの感覚を追体験できるような空間だと感じました。

扉の上にはランダムな数字が振られているのですが、この並び順に意味があるのかどうかはスタッフさんに尋ねても「はぐらかされる」くらい、あえて謎として残されている様子でしたよ。

宮崎吾朗監督がジブリパーク公式YouTubeチャンネル「また、会えたね!ジブリパーク」で語っていたところによると、覗き窓の高さは子供の目線に合わせて低く設定されているとのことです。

そのため大人の方は腰をかがめる必要があるのですが、これは大人が上から見下ろすのではなく、子供と同じ目線でジブリの世界を見てほしいという意図があるのだそうです。


パノラマボックスとは何?宮﨑駿監督の作品づくりの背景

パノラマボックスとは、紙に描いた絵を切り抜いて何層にも重ね、見る角度によって景色が変わる立体的な絵箱のことです。

コミックナタリーが2026年3月17日に東京・スタジオジブリ第1スタジオで行われた取材会の様子を伝えたところによると、「パノラマボックス」という呼び名自体が宮﨑駿監督の造語なのだそうです。

一般的にはこうした仕掛けは「アートボックス」と呼ばれることが多いのですが、監督ならではの言葉選びなんですね。

正面から見ると映画のワンシーンのような一枚絵に見えるのですが、実際は背景画やキャラクターが別々の紙に描かれ、箱の中でレイヤー状に配置されています。

そのため視線や頭の位置を右上・左上・右下・左下・中央と動かすだけで、奥行きを感じる景色がまるで動いているかのように変化していくんですよ。

制作は2023年公開の『君たちはどう生きるか』の作画を終えたあと、2022年6月頃からスタートしたと鈴木敏夫プロデューサーが説明しています。

同年11月に控えていた宮崎吾朗監督によるジブリパークの開園に向けて、宮﨑駿監督が「吾朗のため、ジブリパークのために作るんだ」と、まず『君たちはどう生きるか』のパノラマボックスから着手したのだそうです。

美術監督の吉田昇さんらに背景を描いてもらいながら、5作品ほどを同時進行で仕上げていったという経緯も語られていました。

材料には紙と鉛筆、絵具、ペンのみを使用しており、ガラス板は使っていません。

宮崎吾朗監督は「なんで紙かというと、宮﨑駿が一番なじみ親しんだ材料だから」「自分が設計図を描いて誰かに作らせたんじゃ意味がない」と、監督自身の手で作ることにこだわった理由を語っています。

森永のキャラメルのおまけについていた、切り抜いて組み立てる紙おもちゃで遊んでいた子供時代の記憶が原点なのではないか、というエピソードも紹介されていましたよ。

※画像はAIによるイメージ

展示されている作品は?タイトル一覧とネタバレ内容

会場には宮﨑駿監督の長編作品から短編アニメ、完全オリジナルの新作まで、合計31点のパノラマボックスが展示されています。

コミックナタリーの取材会時点(2026年3月17日)では23点が完成していると紹介されており、その後の制作を経て7月8日の公開時には31点がそろったかたちですね。

取材会で公開された作品タイトルの一部をご紹介すると、『君たちはどう生きるか』からは「黄金の門」「ワラワラ」「インコ帝国」、『となりのトトロ』からは「のりますか?」「はじめての出会い」「ねむいよー」「へんなの?」といった場面が並びます。

そのほか『風の谷のナウシカ』の「ワーごめん」「巨神兵」、『崖の上のポニョ』の「海のお母さん」「いってくるねーッ」「怪船あらわる」、『千と千尋の神隠し』の「鬼のふろ屋」「釜じい」、『もののけ姫』の「群狼」、『魔女の宅急便』の「オーイあぶないよ」「おるす番」「おとどけものある?」、『ハウルの動く城』の「お茶にしましょう」「空中散歩」なども展示されているんですよ。

さらに『天空の城ラピュタ』の「タイガーモス」「天空の城」、『紅の豚』の「アジトにて、水クミ」「ホテルアドリアーノ」、『風立ちぬ』の「空へ」も含まれています。

個人的にうれしかったのは、NHKドキュメンタリーの最後にも登場していた『風の谷のナウシカ』の作品があったことです。

ナウシカはどうしても他の作品に比べて展示や特集で扱われる機会が少なく感じていたので、監督が改めて描いてくれたことに感慨がありました。

完全新作としては「ブタが帰ってきた!」「船の墓場」「人魚姫」、短編映画にちなんだ「水グモもんもん」の「マッカチン」、そして「星をかった日」の「難民船の夜」なども並んでいます。

宮崎吾朗監督によると、映画のシーンをそのまま形にしたものもあれば、好きな作品のイメージを取り出して作ったもの、さらには完全オリジナルでよくわからないものまであるとのことでした。

作品によって縦構図を多用し、俯瞰や煽りなどカメラを上下に動かしたような構図が多いのも特徴だと監督は分析しています。

会場では窓の下にタイトルが記されたプレートが置かれているので、ぜひ見逃さずに読んでみてくださいね。

私は最初これに気づかず素通りしてしまい、途中で慌てて戻った経験があります。


展示エリアの回り方と混雑を避けるコツ

パノラマボックス展エリアは撮影禁止となっており、写真や動画を撮ることはできません。

そのぶん、その場でしっかり自分の目に焼き付ける時間として楽しむのがおすすめですよ。

公開初日にレポートしたブロガーの体験によると、開館から1時間後の15時頃に訪れた際は展示エリアまで大変な行列ができていたそうです。

そこで一旦列を離れ、1時間ほど時間をずらして再訪したところ、空いていたとのことでした。

企画展示は多くの来場者がグッズショップやカフェへ向かうタイミングとも重なりやすいため、少し遅めの時間帯を狙うと落ち着いて鑑賞しやすいのかもしれません。

別のレポートでは、公開初日の開館1時間後に訪れた際は入場までの待ち時間が約15分ほどだったとも紹介されています。

タイミングによって差はあるようですが、いずれにせよ公開直後は多くの方でにぎわう展示だと考えておくとよさそうです。

鑑賞の順番は決まっておらず、空いている扉から自由に見て回るスタイルです。

窓の上に振られた数字は展示順ではないため、鑑賞済みの番号をなんとなく覚えておくと、まだ見ていない扉に戻りやすいですよ。

扉の開け閉めについては、来場した方によって体験が分かれているようです。

前日に訪れた方は扉が閉まった状態から自分で開けて見るスタイルだったと話していた一方、別の日に訪れた際は全ての扉が開いた状態だったという声もありました。

閉めても後からスタッフさんが開け直していたという投稿もあり、これは31個もの扉すべてで開閉の手間がかかることを考えると、時間短縮や混雑回避のための対応だったのではないかと考えられます。

自分の手で開けるドキドキ感を味わいたい方にとっては少し残念かもしれませんが、小さなお子さんが力任せに開けてしまう危険性を考えると、開いた状態のほうが安全面では安心とも言えそうですね。

※画像はAIによるイメージ

宮﨑駿監督の近況とパノラマボックスにかける思い

コミックナタリーの取材会では、85歳を迎えた宮﨑駿監督の近況についても語られています。

宮崎吾朗監督は「血液検査の数値が僕よりいいんですよ」と冗談交じりに監督の元気さを紹介し、鈴木敏夫プロデューサーも「反射神経がよくなっている」「絵の力が衰えていない」と近況を伝えていました。

鈴木プロデューサーは、宮﨑駿監督が創作意欲を保ち続ける理由について「ジブリパークって吾朗くんが作ってきたでしょ。宮さんは人の作ったのにあんまり興味ない人なんですけど、自分が前へ出る絶好の機会として捉えたんじゃないかな」と推察しています。

また宮﨑駿監督がジブリの保育園の子供たちにパノラマボックスを見てもらった際の感想として、「子供たちのジブリが帰ってきた」というコメントを残したというエピソードも紹介されていました。

このコメントからは、監督が単に懐かしい仕掛けを再現したというより、子供の頃に夢中になった遊びの感覚を、いまの子供たちにもう一度届けたいという思いが込められているように感じます。


考察:パノラマボックス展はなぜここまで話題になったのか

ここからは、長年ジブリパークに通ってきた立場からの私見を書かせてください。

まず筆者として印象的だったのは、この展示が単なる「新しい展示物のお披露目」にとどまっていない点です。

三鷹の森ジブリ美術館にも材質は異なるものの同じ手法のパノラマボックスがいくつか展示されていますが、今回のジブリパーク版は宮﨑駿監督が2023年から約3年かけて描き下ろした、いわば新作としての位置づけになります。

長編映画からの一場面だけでなく、短編映画や完全オリジナルのイラストまで幅広く含まれている点は、既存作品の総集編的な展示ではなく、監督自身がいまなお創作を続けていることの証明のように受け取れます。

個人的には、時の回廊を模した会場デザインが単なる装飾ではなく、鑑賞体験そのものを『君たちはどう生きるか』の物語構造と重ね合わせている点に強く惹かれました。

扉を開けるまで何が見えるか分からないという構成は、映画の中でヒミが眞人を導いていくあの緊張感と好奇心を、来場者自身の体験として再現しようとしているのではないかと考えられます。

また、扉の開閉をめぐる運用が来場日によって変化していたという点も興味深いところです。

これは31点という展示数の多さゆえに、混雑状況や来場者層に応じて現場が柔軟に対応している証拠だと筆者としては捉えています。

大きな仕掛けとして固定するのではなく、日々の運用のなかで調整を重ねているあたりに、パーク側の丁寧な姿勢がうかがえますね。

今後の見通しとしては、企画展示室は過去にも「食べるを描く。」増補改訂など内容が入れ替わってきた経緯があるため、パノラマボックス展もいずれ展示替えや会期の区切りが設けられる可能性は十分に考えられます。

一度きりで終わる展示ではないとしても、いま公開されている31点をこの時期にじっくり見ておく価値は大きいと感じます。

筆者としては、特にナウシカのパノラマボックスが加わったことに強い思い入れがあります。

近年の展示や特集ではどうしても後年の作品に注目が集まりがちななかで、原点とも言える作品にあらためて光が当たったことは、長年のファンにとって大きな意味を持つ出来事だったのではないでしょうか。


まとめ

パノラマボックス展は、2026年7月8日からジブリの大倉庫の企画展示室で公開されている、宮﨑駿監督が約3年半かけて手がけた紙の絵箱31点の展示です。

『君たちはどう生きるか』の時の回廊をイメージした緑の扉を開けると、レイヤー構造によって角度ごとに景色が変わるパノラマボックスの世界が広がっています。

撮影禁止のエリアだからこそ、その場でじっくり目に焼き付ける時間を楽しんでいただきたいですね。

タイトルプレートを見逃さず読みながら、ご自身のペースで宝探しのように鑑賞してみてください。


よくある質問

パノラマボックス展は写真撮影できますか?

パノラマボックス展のエリアは写真・動画ともに撮影禁止となっています。

一方で続くジブリがいっぱい展のエリアは撮影可能なスポットが多く、ネコバスやトトロのバーカウンターなどで写真を楽しめますよ。

展示されているパノラマボックスは何点ありますか?

宮﨑駿監督が約3年半かけて手がけた31点のパノラマボックスが展示されています。

長編映画の名場面から短編作品、完全オリジナルの新作まで幅広い内容が並んでいます。

パノラマボックス展はどの作品のシーンが見られますか?

『君たちはどう生きるか』『となりのトトロ』『風の谷のナウシカ』『崖の上のポニョ』『千と千尋の神隠し』『もののけ姫』『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』『天空の城ラピュタ』『紅の豚』『風立ちぬ』など、幅広い作品のワンシーンが立体的な絵箱として展示されています。

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